シメゴロシのカルペ

亀戸にいたころ、一時期だけなんだけどピニョッチャがうちにいた。現地語のかわいい名前で呼ばれてるけど、じつはシメゴロシという物騒な和名があって(というのはトリビアの泉でもやってたから知ってる人も多いでしょうが)、新しいペットとして人気が出たかと思うとまたたくまに帰化動物として問題になったあれです。でもあれの先祖にあたるなんとかいうのの化石は日本でも出てるっていうから、どっちかっていうと帰国動物なんじゃないの。

で、そのシメゴロシ、ある日うちの玄関の前に佇んでて、私は短絡的に捨てシメゴロシが迷い込んだんだと思ってうちに入れてしまった。つま先が二つになってるタビシメゴロシというやつで、タビは足袋なんだけど、私としては旅を連想するし、大昔カッパドキアの土産物屋の店頭で飼われていたのを思い出したりして、カルペと呼ぶことにした。カーペットの名産地であることから「カッパドキアはカルペドキア」という言葉があるのだ。カッパよりはかわいいじゃないですか。カルペのほうが。

可愛いですよ、シメゴロシ。あのへんの植物で木に巻きついてギリギリしめてその木を殺すっていうシメゴロシの木ってのがあるけど、どうもその話が日本に入ってくる時、何をどう間違ったものだかこの小さな動物がシメゴロシだという誤解が生まれ、そこからこんな名前になっちゃったらしいんだけど、シメゴロシは実際には何もシメゴロシません。さくらんぼのタネとかあげたらしゃぶしゃぶするし、アロエヨーグルトのアロエとか好きだし、ニャーロチカの毛皮にうずくまって寝たりして(適度な大きさでよかった。もう少し小さかったら猫の餌になってたと思う)。でも猫のえさを盗むのはやめれ。

ここまで書いてなんだけど、疲れたのでやめる。