今 梅干し茶が熱い

そのまんまの意味で。

梅干し湯?梅干し茶?梅干しくずしてお湯そそいだやつ。これが今、どんな酒よりうまい。私はもう10日、酒を飲んでません。このまま半年くらい断酒しようかと思ってる。
薬を飲んでもどんよりした気分が続いたりどうしても寝付けない時に、今までだったら酒を飲んでしまってついでにつまみもほしくなり、つまみどころか本格的に夜食に突入して、朦朧としながら作って食べて太るわ台所は大変なことになるわコンロつけっぱなしにして鍋をこがすわだったのですが、梅干しで万事解決!!何よりもうまい!あー寛ぐ!!
薬を飲んだらすぐ寝ろってもう何年も前から病院で言われていたけど、そうもいかない時があるわけで、そういう時に手を伸ばせば届くところに食べ物あったらそりゃ食べますよ。自制心なくしてるんだし。家に食べ物置くなとも言われたけど、それも無理な話。

電気を出来る限り暗くして梅干しにお湯そそいだやつすすってると、お茶受けはおしんことか切干大根の煮つけとかでいいっていうか、それ以上重たいものを食べようとはそもそも思わないのだ。膳の空気が壊れるから。ランチョンマットがわりにしている青海波の小風呂敷の上にそぐわないものを置きたくないのである。そうして眠くなるまでだらーっとネットを徘徊するとちょー安らぐ。まあ、そういうことやってるから買わなくていいものを買ってしまったりするのだが。

で、これをやる時は、箸は食事箸じゃない方がいい。できるだけ小ぶりで細身でピンセットみたいなやつがいい。ふつうの箸だと「寝しなに食べなくていい一食を、ダメ人間が食べてる」感が出過ぎて気分がのらない。ちょうどそういう細くて短い華奢な箸を作ってる山田政義という人がいて、その商品名が「珍味箸」。黒檀とか紫檀とか紅木とか桑とかのいわゆる銘木でシュっとした箸である。結構使いづらくて、「なんでこんな商品があるのか」と以前は思っていたけど、今ならわかる。普通の箸ではでかすぎる、かといって単に短い箸ではダメだ、色気がない。そんな時があるのだ。箸に色気なんてあるかと思われるだろうが、あるのだ。そしてそういう箸を使いたい時は珍味を少しだけ食べたい時なのだ。山田さん、今わかったよ!箸屋にいたときわからなくてゴメン!もっと売ればよかった!

で、私はこれを持っていなくて、かわりというわけではないが三田村善二の16センチを使っている。もとは18センチだったが箸先を修理して縮んでしまった。三田村さんの箸もまた、独特の色気のあるいい箸である。針の先のようにとがっていて、「媚びない」感じがある。ツンデレではない。デレなしどころかマイナス。しかしなにぶんにも短くなると、子供用の表情を帯びてきて、どうにも晩酌の雰囲気が出にくい。やはり相対的に全体が細い必要があるのだ。開き直って飲んでいた時はわからなかった。

考えたらこれは、いくらなんでも夜通し飲んだりはしない、晩酌は今日の終わりに飲む酒、という人の発想かもしれない。