ガルモ2は啓蒙がきかない

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1年にわたりプレイしたガールズモード(通称ガルモ1)にようやく飽きてきて、ガールズモード 欲張り宣言!を購入した。通称ガルモ2である。ガルモ1、好きすぎて国内版を2枚買ってDSハードを2台持って一人通信プレイしたばかりか海外版まで買った。この海外版がさらにめちゃくちゃ良かった。涙が出る程良かった。生きてて良かったと思うほど良かった。控えめに言って最高である。国内版90万枚、海外版200万枚売り上げてるらしい。

2以後は3DS専用ソフト、グラフィックは前作よりペールトーンに。繊細な線も出るようになっている。音も格段にきれいなのだろう(私の耳ではわからず)。しかしいまいちつまらない。なんかあれだ、着ぐるみからCGになって画面はきれいになったのに迫力が落ちた特撮と同じ。きめ細やかな演出がこまごまとちりばめられているんだけれども、パワーがないんだよね。

まず、前作ですごくよかったエスニック系ブランド、パンキッシュ系ブランドに魅力的なデザインがなくなった。サイケとレトロが併合されてしまって私が一番好きなキチ〇イサイケブランドLovitsが消えてしまったのが残念。ここの遊び心と悪ノリだけで出来たような服が何より好きだったのに。サイケとパンクを組み合わせるのも楽しかったしなかなか決まってたんだけどね。
画がキレイになったぶん?キャラの顔がみんな平均的な美女になってしまって見分けがつかない。それにガルモ1ではとんでもないコーディネーションで来店する客が数多いて、嫌いな人はここが嫌いだったようだけど、私はそこが好きだったんだよね。自由だなあいいなあって思ってた。それにさ、しかたないじゃん。お客様はあくまで一般女性であって、ファッションのプロじゃないんだから。そこを本人の好みとか予算とか諸々の条件をクリアして、ご納得いただけてなおかつファッションとしても一定レベルを超えたコーディネーションを提供するのがプロであろうよ。ガルモ2は来店客や道行く人々が軒並みファッショナブルになった反面、奇抜で自由な服装の人が減って、空気を読みあうソサエティ独特の息苦しさすら感じる。
男性客が登場したのもイヤ。なんで婦人服売り場に当然のようにタンクトップの男がのっそり入ってくんねん。シナリオを進めるには売らなきゃいけなくて、売るためには在庫を買っておかなきゃいけなくて、ストレスすごい。たまに客がこちらをお茶に誘ってきたりして超絶すっごい不愉快。世間ではそれをナンパというのだ。あんたさあ、奥さんいるんでしょ?考えなよ?って説教するシナリオとかもあったらいいのに。男女二人連れで、女性のぶんを男性が支払う場面が多いのも嫌です。
何より不満なのは、ガルモ1では全体の1/2未満に抑えておけば本人の好みに合わないブランドを混ぜてもOKが出るシステムだったのが、NGになってること。ここは制作上の改善点なのだろうけど、私は「テイストさえ壊さなければ、新規のブランドにも挑戦して頂ける」と解釈して「啓蒙」と呼んでいたく気に入っていたのだ。「普段お召しにならないブランドですが、こう組み合わせるとイケますでしょ?」ってなもんだ。

こんなこと書いてもガルモ2は2012年のゲームだし、ものすごい周回遅れなんだけどさ。新作のスタースタイリスト(ガルモ4)は発売と同時に買おうと思います。今までちょっと自分に厳しすぎた。1作くらいは波に乗ってみんなと同じものに手を出してもいいかなと思ってる。そしてまたここで文句言おうと思う。