いろはすなしを

結局毎日飲んでいる。

それにしても、「日本死ね」がふたたびここまで吹き上がるとは思わなかった。
私はこんな国で産めるか産んだらこっちが死ぬじゃんと思いながら、「お国のために産みなさい!産むのが一番大事な女性の役割よ!」って言われるたびうっせんじゃあ!じゃああたしが養育に疲れて子どもを殺したら「あの時私が出産をすすめたせいです」って弁護してくれんのか!?もし子どもの障害あったらあんたがサポートしてくれんのか!?ってキレながら生きてきたので「なんで産むの?見通し甘くない?産んでも死なない収入あるから?まあ今の時代出産育児は資産家のステイタスだし、お金があるんであれば、そういう人はない人のぶんまで産むべきね。」というのが正直な感想だったのだ。勿論この考えが人道的だとも倫理的に正しいとも思ってないですよ。私は貧乏をこじらせてるんです(日本死ねの主婦が資産家かどうかはしらない。資産家だって話もあるけど、どっからどう確認したんだそれ)。

そして流行語大賞に選ばれて「死ねなんて言葉を」とまったく明後日の方向でギャーギャーいう人たちの余りの多さに「ほらな」と思ってる。「絶対に産まないと決めて生きてきた私の選択は正しかった」という思いを強くしている。アグネス論争の時に「あの騒動を見て、世の多くの女子は、職場に自分の子どもを連れてきてはいけないということを学んだ」と言ったのが誰だったか思い出せないけど、結局、今回も同じだと思う。この騒動を通して「この国では産んではいけない」と学んだ女性も多いはずだ。

この国で産んではいけないのだ。働かなくても生きていける目途があって、なおかつ自分の老後と、万一引きこもりになってしまった自分の子どもが老後まで生きて行けるだけの資産がないかぎりは。もっとも、茨の道を歩むつもりで産むのも人生であろう。それは個人の自由だ。

そもそも選考委員と、最初に「日本死ね」と言った人は別じゃん。受賞するんならこの匿名の主婦が受賞しなきゃおかしいし、賞金なんかがもしあったとして彼女がそれを受け取ったなら「母国に悪態ついて金もらうのはどうなの」っていう話になるだろうし、それだったらわかる。ただのブログの愚痴だよ?なんで議員が受賞してんの?引っ込めよ!って心の底から思ったな。
あとさ、選考した姜尚中俵万智室井滋やくみつる箭内道彦、清水均、この人たちが一番責任重くないすか?

もうずっと誰が産むかと思い続けてきて、産まなかったし、ついに先日閉経した。人生を通じて復讐する気で産むことを避けてきたのだ。何への復讐かは私自身さだかではない。親への、のような気もするし、漠然と気に入らないもの全部へのような気もする。

こんな私よりも、怒りをぶちまけつつも一人か産んでくれた女性のほうが、はるかに愛国心があろうと思うのだけどね。


追記
なんか前にこんなの書いてた(すっかり忘れてた)
http://d.hatena.ne.jp/Headache/20160312/1457747630