帰ってきたよ・・・

<7日>
午前中の便で出発。暴風雪のため迂回に迂回を重ね、しかしどうしても、札幌まであとちょっとというところでバスは引き返すことに。JRにスイッチしたい人は帯広で降りる(この時点で本来のルートからとんでもなく外れている)。

1時間半を帯広駅で過ごす間簡単な食事。札幌まで2時間程度、連結部で立っててもいいやと思ったら暴風雪で頻繁に止まる。そのたびにドアが開けっ放しになるのでたいへん寒い。たぶんこれで痔が悪化した。

生まれて初めて「追分」という地名を目にする。どこだここは。南部か。どこの南部だ。奴隷制反対。

南千歳で1時間止まる。寒い。しかしここで自由席がひとつ空いたのですかさず座る。

いつもなら6時間で到着する札幌に12時間かけて到着。雪の札幌でキャリーカートの車輪は一切役に立たず、ボストンバッグ、ショルダーバッグ、キャリーカート(中全部紙)をかついで宿まで歩く。

歩道がアイスバーン

今回は以前止まったバックパッカーズホテルではない、もうちょっと研修会場に近いところを選んだのだけど、これが大外れ。スーパーが近いのはいいんだけど、まず全体が不潔。台所の床に転がる漂白剤のボトル・・・。風呂はなくシャワー(湯船があるからここにしたのに)、水圧低い。フリーの化粧水や歯磨き粉がごろごろしているが、要は前の客が置いてったものをそのままにしてるのである。いろんなところに大中小のプレゴミ(完全にゴミじゃないけどここにほっぽらかしてたらゴミだよね的なもの)。そしてマットレスが低反発。私はこれがとてもとても駄目なのだ。で、極め付け。ネスカフェバリスタが置いてあるんだけどこれが、

とんでもなくまずい。

ベローチェの色付き水よりまずいコーヒーってどんだけやねん。ていうか150円であのクオリティのコーヒーって実はすごいんじゃないか。

<8日>
宿を移すことに決め、研修を終えてから荷物を取りに行ったら、私の部屋のドア前にコードのばしっぱなしの掃除機が放り出してあった。掃除中かというとそうでもないの。オーナー夫妻(?)テレビ見てるし。幼児も泊まってるのに・・・。まあ、これがダメ押し。

前回泊まった宿に着くと、12月に泊まってた人たちがまだいた。「おかえりー」なんつって。まあ、ここもものすごく清潔かというとそうでもないんだけど、我慢できる範囲というか、自分できれいにできる範囲なんですよ。私は100均でマイ布巾&マイ雑巾を買って使ってた。マットレスが薄くてすのこベッドのすのこ感があるんだけど、低反発よりは断然まし。寒いわけでもないし。

フリーのインスタントコーヒー飲んだら、バリスタよりよっぽどうまい。いやあ今どきのインスタントコーヒーってすごいな。宿についた時、ちょうどグラタンが大量に焼きあがる時で、私もおすそ分けしてもらった。やがてベトナム系カリフォルニア人がロールケーキを買って帰ってきたので私はカスタードソースを作り、みんなで食べる。小麦粉祭り。年末よりは過疎ってたけど、それでもえーと、4、5か国?いろんな国の人がテーブルを囲むのはよいものだ。カリフォルニア人は関西から北上し、「雪を見に来た」のだそうだ。一生分見たな。

で、次の日私が会社に提出する中学英語の文法テストをみんなで解く。

<9日>
一日研修。テストの結果は98点。
翌朝チェックアウトなので夜遅くまでみんなで話し込む。で、ちょっとディープな話になって、韓国と台湾の人に「祖国統一とか、中国の属国といわれることをどう思うか」聞いてみたら、韓国ちゃんは「北朝鮮は外国。興味がない。」台湾ちゃんは「台湾は国だと思うけど、中国を嫌いかっていうとそんなことない。」んだって。あと、「ドリアン大好き。おいしい。」そうです。そんな彼女はベジでネギが嫌い。子どもの頃どんな遊びをしたかの話になると、ものすごく見つかるたくさんの共通点。鬼ごっこみたいのとか。面白かったのはグーとチョキでわかれるやつ、韓国は「空と地面」でわかれ、台湾は「黒と白」でわかれるのだそうだ。

<10日>
早朝チェックアウト。16時半まで研修。その後23時40分まで時間をつぶさなくてはならない。まずはビュッフェでゆったり夕食をとる。お金がたくさんあったら何がしたいかなあ、特になんにもないなあ、と行きのバスの中でつらつら考えていたことを思い出す。で、ここのコーヒーはものすごくおいしくて、そのコーヒーを飲みつつ思ったのは、私が欲しいのはアクセシビリティだということ。

あのギャラリーで今こんな個展やってるな、会社の帰りに寄るか、みたいな気軽さ。行く自由、行かない自由。買う自由、買わない自由。選択の自由。「滅多に来られないのだから見ておかなきゃ」じゃなくて。見逃しても、またあるし、っていう余裕。

札幌ファクトリーを店舗閉店までうろつく。8時は早いよ。丸ビルだって九時までやるのに。レンガ館をもうちょっと見たかった。一条館のネットカフェで10時まで過ごし、中央バス乗り場へ。今回はあえて夜行を選んだ。前回、閉鎖空間でヤバげなことになり、薬はバスに預けたトランクの中で大変だったのだ。乗り込むと同時に眠剤を飲み、あっというまに何もない町へ帰還。

ファクトリーでやってたペット&猫博を見逃したのが残念なんだけど、以前幕張でケージに入れられた大量の猫たちの図に精神をやられた過去もあるので、見なくてよかったかもな、と思うんだけれども生でトイガー見たかったなやっぱり。

父にアントステラのクッキーと備前のぐい飲みをお土産に買った。父は「3000円くらいか?」と言っていたが、ごめん、骨董屋で500円だったんだ。