私達は仕事している

4駅歩いた。初めての道で不安だったが、1時間半、たいした距離ではない。大丈夫。明日も頑張る。でも途中トイレポイント抑えてないとかなりつらい・・・。

今日、ビルマネが「閉店してもいいけどビルは開いてますから一般客による備品、商品の盗難も考えられます。それについては責任持ちません。閉めるならご勝手に。」と書かれた(さすがにこんな文章ではないが)通達を持ってまわって、「こちらも手一杯なんで理解してください。」と言う。無言で受け取る。腹の底からじわじわと怒りがわいてくる。

別にこの人個人が悪いわけじゃないし、この人に怒ってるんではない。

私達は放射性物質が降るかもしれないという恐怖の中、通勤だけでかなりの体力を消耗しながら、笑顔で仕事している。開店の時間に間に合うように早めに家を出て徒歩と乗りつぎで。
この状況下でショッピングフロアに来る人は外国人観光客や、進物用ギフトがどうしても今日必要な人だ。今日しかないから来てくれている。私達も、この状況下で最善の接客をしようという心づもりでいる。こんな日だからこそ。

備品、商品の管理は自己責任で、なんて言われなくてももともとそうしてきたし今後もそのつもりだ。言われるまでもない。閉店するからちゃんと見張ってろよ、なんて言うつもりじゃない。ただ、私達は普段からこのビルで働くスタッフとしてふさわしい接客を要求され、自分たちも心がけてきた。私が怒っているのは、そうやって「我々に仕えるにふさわしい人員たれ」と要求だけしてきて、非常時にスタッフをフォローしようという姿勢がないことに対してだ。

ビル側は「商品が盗まれて訴えられたらどうしよう」ってそればかり警戒しているとしか受け取れない。そして「責任とれません!」「ビルは開けるからね!」を連発している。テナントの中には一時休業を決定したところもすでにある。他の店舗でも「いっそ閉館してほしい」という声が高まりつつある。今はまだ、みんな笑って「さすがうちのビルwww」とか言ってるけど。段々その声にはいら立ちが混じってきた。

11日、ビル内に泊まったスタッフもいた。ビル管理側がしてくれたことは「電気などインフラは切らないで"おきます"」ということだった。つまり「いてもいいよ^^」ということ。

そして22時ごろ、私達のいるフロアのテレビモニターが切られた。交通情報については随時館内放送が流れたが、被災状況の情報は有線放送をラジオ番組に切り替えて聴いたり、各自ミクシィツイッターで得た。この「モニターを切られた」ことに対する私達の、一種の疎外感のようなもの、そしてそれによって決定的になったこの施設への不信感。これは私だけでなく他の人の中でもかなり強いと思う。電力消費を抑える目的ももしかしたらあったのかもしれないし、もともとそういうシステムで動かしようがなかったのかもしれない。でもそうやって「向こうさんには向こうさんの事情があるのかもしれないし」とか善意の想像を働かせてあげられない程に、すでに私の不信感は高まっている。

このモニター突然切りやがった件は死ぬまでつぶやき続けてやろうと思ってる。さそり座ですから。うお座だけど。

というか、モニター切る件も先に言っておいてくれればここまでムカっ腹たたないと思う。あるいは「○時になったら切れますから」とか。遅い。とにかくなにもかも遅い。遅いぞ!