一応遺品整理中

しかしほとんど故人が生前に自分で片付けていたのでもっぱら仕事は炊事と香典返し挨拶状の文面作りとか掃除とか。
朝兼昼飯作ったら弔問、片付けたら弔問、気付くと3時。葬儀屋が来て支払い。
父の車を運転して町内を見て回る。最近60にして結婚した従兄弟の家に行き、お嫁さんの工芸品コレクションを見せてもらい、帰りに出身小学校を見に行って変わり様に激しく落胆。そして夕飯の支度。
2.5人ぶんの分量がわからずつい作りすぎる。しかし、私の料理は野暮だけど美味しい。
大根を炊き、ほうれん草をシーフードミックスとバター炒めにし、豚汁を作り、残り物のカツとハンバーグを温め、ちゃっちゃと食べて花火大会行ってきました。

それにしても、でかい冷蔵庫に食品ぎっしり、その他に冷凍庫があってまたぎっしり。どうすんのこれ。

母は死ぬ間際まで家計と財産をすべて管理していて、今家の資産がいくらあるかわからない。
生命保険は入っていたのか?
預金はどの銀行なのか?
しかし少しずつ残された書類を見ていくと、父名義の定期預金と弟名義の定期預金がほぼ同額ずつ、私には全く残されてない事がわかった。あーそうですか。
まあ、私も住所も知らせず再婚も黙って10年家を空けたし…ちょっと待ってこの定期合わせると私が家に仕送りし続けた金額と大体同じじゃん。
人の結婚生活ズタズタにしておいて、離婚後の極貧時代に10万の無心を頼んだら渋ったくせに…。
とりあえず、残っていたわずかなジュエリー類にパールとブラックパールがあったのでもらうことにした。

それにしてもつくづく搾取されたなぁと思う。

母が死んだら何か自分の中で変わるかと思ったけど、何も変わりませんでした。
私は今まで生きてる母を無視してたけど、今は死んだ母を無視している。
葬儀の間は久々に見る親戚の顔が珍しくてついキョロキョロしてしまい、よそ見しないようにするのが大変でした。遺体に触っても、死んだ人だからなんか緊張する、という以上のものはあまりなかった。

ともあれ、放置していたら知らない間に破綻して、ひどい有り様を呈するのではないかと思っていた老々介護の家は、蓋を開けてみると清潔で豊かに暮らしていたし、今後収入が減るとしても家も土地もあり、父は家事のエキスパートだし、資産もまあまああるようだし、弟はあと数年したらこっちに転勤願いを出すと言うし、あと数年は別に心配ないようだ。
私は私で生きてく算段をたてよう。